地盤を適正に評価するためには、どうしたらよいのだろうかという命題をもって、地盤評価小委員会を立上げ活動しています。支持力や沈下に対する評価の一環として、各地で載荷試験を実施し、データの収集を進めており、現在も継続して実施しています。本ページではこの成果を掲載し協会員の皆様へご報告させて頂きます。
(1) サンプリングの推奨と方法の提案
(2) 簡易な土質試験の提案
(3) 沈下計算の方法について議論を深める
(4) 地盤の液状化の簡易判定法の提案
(5) SWS試験の貫入抵抗値とquおよびqaの評価
(6) RC杭、木杭などの設計施工に関する取りまとめ
(7) 新しい調査法に関する話題を共有する
水浸沈下が住宅地盤で発生するケースとしては、例えば建物周囲の沈下の影響で排水管が壊れて、漏水が発生し基礎下に浸水する場合がある。また大雨により地下水位が上昇した場合や冠水した場合に水浸沈下が発生する可能性がある。
この現象は、しばしば建築紛争において取り上げられることが多いが、予測手法はいまだ未解明な部分が多い。圧密沈下とは違って、水浸沈下の発生時期は建築後の経過年数とは無関係である。水浸沈下はSWS試験で自沈がなくても発生する場合があるので安易なべた基礎は危険といえる。盛土の締固め不足により建築後10年を超えた時点で水浸沈下が発生すると保証問題で、もめることもある。
この研究では、現場で簡易に水浸沈下の予測試験を行うことができるよう試験法の手引の作成を目指している。成果は地盤工学研究発表会で発表する予定であり、さらに様々な機会に広報を行い、啓発していきたいと考えている。
New! 2017年3月の成果物: 原位置水浸試験方法の検証
2016年3月の成果物: 宅地盛土の水浸沈下現場試験方法に関する共同研究
2015年3月の成果物: 住宅地盤の性能評価のための原位置水浸沈下試験に関する検討
全国7ヶ所でSWS試験及び標準貫入試験(物理試験・力学試験・圧密試験含む)及び平板載荷試験を実施し、Wswと一軸圧縮強さqu及び支持力qaの比較・検証・考察を行った。(その1) また、そのうちの2ヶ所で住宅実荷重載荷による沈下計測を実施し沈下計算との比較・検証・考察を行った。(その2)
その1. 一軸圧縮強さと支持力への利用
その2. 沈下検討への利用と沈下実験
※上記研究報告は2012年度日本建築学会大会へ投稿しております。
日頃実施しているスウェーデン式サウンディング試験結果からの判断を一歩前へ進めるために、作業手順や考え方あるいは判定基準をまとめました。調査試験装置の点検の問題、サンプリングそして簡単な試験方法を推奨し、沈下や液状化の判定までまとめたものです。地盤関係の試験は、JIS(日本工業規格)やJGS(地盤工学会規格・基準)がありますが、小規模建築物の設計や施工で、とくに頻繁に使われる項目について取り上げ協会として推奨したものです。
規準(推奨)案の番号及び名称は次の通りです。それぞれ各案のPDFファイルへリンクしています。