17. 島根県の地形地質と戸建住宅の基礎選定例

石田 健二(*)、田原 毅(**)
(株)昭和測量設計事務所 (*)代表取締役社長 (**)地盤調査事業部 部長

はじめに

 島根県は、九州地方と近畿地方の間にある中国地方の中に有り、北は日本海、南は中国山地に挟まれた海と山に隣接した県である。冬の降雪量が多い山陰地方でありながら気候は、比較的温暖である。また、特徴として県内、端から端まで東西に約230Kmと長く、移動時間は車で約4、5時間、特急電車で約3時間を要する。現在、この問題を解消する為に高速道路(山陰自動車道)が急ピッチで建設されている。全線開通距離193.6Kmに対し129.8Kmが供用を開始している(67%完成、平成31年3月末現在)。県庁所在地までの時間の短縮や災害時の代替道路としての利用、物流向上による山陰経済の発展が見込まれ期待される。県民としては、1日も早い全線開通を願うところである。
 古くから島根県は、出雲地方(東部)、石見地方(西部)、隠岐地方と呼び分けられている。本稿では、県民の約7割が集中する出雲地方で島根半島と中国山地の間に発達した出雲平野と松江平野を主とした宅地地盤について紹介する。

 

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