8. 広島の「マサ土」

有吉 淳、藤田 博昭
出雲建設(株)  技術部

はじめに

 広島豪雨災害によって被災された方にお見舞いを申し上げるとともに、復興に尽力また支援されておられる方に感謝申し上げます。
 広島県には花崗岩が風化して出来た「マサ土」が広がっている。風化が進行した「マサ土」は、降雨の際に強度低下を起こすため、時間雨量が20~30㎜以上の降雨があると、斜面崩壊が起きやすい土質である。広島市周辺は人口に比べて平地が少なく、市内を流れる太田川が何度も氾濫・洪水を起こしたため、高度成長期の人口増加による宅地開発の過程で山を切り開いて開発した新興住宅地が多い。そのような経緯もあり、広島県が指定する土砂災害危険箇所が全国最多の約32,000箇所に上る土砂災害の危険性が高い地域である。

 マサ土写真

 

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