25. 福井県の地盤の成り立ち

廣部 浩三
アキュテック(株) 技術部

1.はじめに

  福井県は、本州日本海側のほぼ中央に位置し、北は石川県に、南東は岐阜県、南西は滋賀県・京都府に連なり、北西は日本海に面している。東西約70km、南北約130kmに及び、総面積は約4,189km2で、延長約410kmにもおよぶ長い海岸線が走っている。
 南西の海岸線は、典型的なリアス式海岸をなし、それに伴う豪壮な海食段がいが各所に見られる。そのほか、敦賀湾東岸の若い断層海岸、干飯崎以北の隆起性の岩石海岸、三里浜砂丘、東尋坊の安山岩柱状節理海岸、北潟砂丘など多彩に変化し、県下のほぼ全部の海岸が若狭湾国定公園、越前加賀国定公園の指定を受けている。
 人々が住むことができる可住地は、海沿いに開けた平野や山に囲まれた盆地など限られた場所にしかない。そのうち、福井県北部の日本海に面した福井平野は福井県土の4%にも満たない面積であるが、県民の約半数が平野とその周辺に生活しており、今回はその地形、地盤の成り立ちについて紹介する。

 

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