23. 群馬県の地形地質と戸建住宅の地盤対策

丸山 智之
兼松サステック(株) 技術部

はじめに

 群馬県は関東地方の北西部に位置し、ご当地かるたである上毛かるたにおいて「つる舞う形の群馬県」と読まれるように、翼を広げて飛ぶ鶴のような形をしている。鶴のくちばしにあたる県南東部から、胴にあたる県中央部にかけては関東平野が広がり、前橋、高崎をはじめとする主要な都市はこの平野部に位置する。一方、鶴の両翼と尾にあたるその他地域は、ほとんどが山地である)。山地の中には浅間山、赤城山、榛名山などの火山が存在し、写真–1の草津温泉や伊香保温泉、四万温泉に代表される温泉地が数多く見られる。このように、平野部には人口が集中し、山地は温泉やスキー場などの観光地となっていることが群馬県の大きな特徴である。
 また、明治初期には現在世界遺産に認定されている富岡製糸場が建設され、当時最大の輸出品目であった生糸の生産を支えていた。現在では、自動車や機械器具、食品飲料の工場が多く存在し、栃木県、茨城県と合わせて北関東工業地帯を形成している。

gunma_Photo1

 

Top