21. 秋田県の地盤と戸建住宅対策事例

小川 一人
(株)サムシング秋田支店 設計部

はじめに

 秋田県は、日本列島の東北地方北西部に位置し、南北方向を長辺とする長方形をなしている。
 北部・東部・南部の3方向を1000m 超の山岳地で囲われており、東北地方の背骨ともいわれている奥羽山脈が、東部隣県の岩手県と境界を構成するように南北に縦走している。西部には出羽丘陵が奥羽山脈と並走、また県北部の青森県との境界には白神山地が、南部隣県である山形県の県境には鳥海火山が存在する。
 八幡平・駒ヶ岳・栗駒山にも火山帯が存在しており、田沢湖・十和田湖は火山由来のカルデラ湖である。
 河川は奥羽山脈を源流として発達し、北部の米代川、中央部の雄物川、南部の子吉川が県内東西方向を日本海に流下している。
 奥羽山脈と出羽丘陵の間には、北部域に鷹巣・大館・花輪の盆地帯が点在し、南部域には横手盆地が発達している。奥羽山脈の西側となる日本海沿岸部には、米代川下流域に能代平野・雄物川下流域に八郎潟低地・秋田平野・子吉川下流域では本荘平野といった低地部が発達している。
 県北西部には男鹿半島が日本海側に30km 突出しており、半島の付け根部分には、国内最大干拓地である八郎潟(旧八郎湖)を抱えるように接続している。

 

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