19. 石川県の地盤と戸建住宅対策例

廣部 浩三
アキュテック(株) 技術部

はじめに

 本州中部の日本海側に位置する石川県は、能登半島を含む南北に細長い地域で、面積は4,185km2 である。能登半島から加賀に至る海岸から白山までの垂直的な広がりと変化に富んだ地形となっており、対馬暖流や冬季の季節風等の影響により、暖寒両系の動植物が生息するなど、豊かな生物相がみられる。
 また、高山植物やブナ林等の原生的な自然が残る白山地域、変化に富んだ美しい海岸景観を有する能登半島や加賀海岸は、自然公園として保護・保全され、次世代の県民に継承すべき貴重な財産である。
 石川県の人口分布は、北陸地方の玄関口ともいわれる金沢市に県民の4割程度、金沢市に近接する市町を合わせると概ね6割程度が居住している。本稿の主題は「戸建住宅対策」であるため、住宅建設が多い金沢市とその周辺地域の地形、地盤、更には戸建住宅建設時の対策について紹介する。

 

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